判例紹介

交通事故
交通事故と整骨院における施術

交通事故の被害を受けて整骨院に通院した場合、その施術費用は加害者に対して請求できる損害になるでしょうか。交通事故と整骨院の施術費用について、裁判例などを紹介しながら弁護士が詳しく解説します。

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離婚・子ども問題
判例紹介:成人に達した子から父に対する扶養料の請求が認められた事例(福岡高決令和元年9月2日家庭の法と裁判39号54頁)

本件は、成人年齢に達した子からの扶養料請求を認めた判例です。非親権者からの養育費は通常成人年齢に達し月又は大学卒業した月までとされていますが、何らかの事情によって大学卒業が遅れた場合には扶養料の請求という選択肢があります。

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相続
判例紹介:負担付遺言の取消しが認められなかった事例(仙台高裁令和2年6月11日判タ1492号110頁)

事案の概要 被相続人Aは,公正証書遺言により,一切の財産を長男であるYに相続させるとともに,この相続の負担としてYがAの二男であるXの請求を援助するものと定めた負担付遺言を行った。 Aは,その生前,生活費の援助として,X […]

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交通事故
交通事故物損被害に関する裁判例まとめ

交通事故の物損に関する裁判例をまとめました。物損事件は被害額が少ないことから,裁判にまで発展するケースは稀ですが,修理費用や買替諸費用など,実務上は複雑な問題が多数潜んでいます。浜松市で交通事故に関して弁護士をお探しの方はゆりの木通り法律事務所にご相談ください。

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相続
判例紹介:複数の私的筆跡鑑定の信用性を分析するなどして自筆証書遺言を無効とした事例(仙台高判令和3年1月13日判タ1491号68頁)

事案の概要 本件は,原告のXらが,被相続人A名義で作成された平成14年12月20日付け自筆証書遺言(以下「本件遺言」という。)による遺言書(以下「本件遺言書」という。)が偽造されたものであると主張して,共同相続人であった […]

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相続
判例紹介:相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても養子縁組について民法802条1号にいう「当事者間に縁組をする意思がないとき」にあたらないとした事例(最判平成29年1月31日判時1669号1頁)

事例の概要  被上告人X1は亡Aの長女であり,被上告人X2はAの二女である。上告人Yは,平成23年に,Aの長男であるBとその妻であるCとの間の長男として出生した者である。Aの妻は,平成24年3月に死亡している。 Aは,平 […]

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離婚・男女問題
判例紹介:長期間の別居がある場合であっても年金分割の分割割合を0.5以下にすることを認めなかった事例(大阪高決令和1年8月21日判時2443号53頁)

事案の概要  抗告人Xと相手方Yが,婚姻後約9年間同居した後に別居し,約35年間の別居後に離婚したという事情のもと,抗告人Xが相手方Yに対して年金分割を求めた。 原審は,婚姻期間に比して同居期間が短いことから,年金の保険 […]

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離婚・男女問題
判例紹介:面会交流をさせること命じる決定に基づく間接強制の申し立てをしたところ子の年齢などを理由に却下された事例(名古屋高決令和2年3月18日判タ1482号92頁)

事案の概要  XとYは,平成26年5月に長男であるAの親権者をYと定めて,調停離婚した。その後,非監護親であるXが,監護親であるYに対し,Aとの面会交流を求める調停申立てをした。その後,調停は審判に移行し,平成28年8月 […]

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相続
判例紹介:自筆遺言証書に実際遺言が成立した日と異なる日の日付が記載されているからといって同証書による遺言が直ちに無効とはならないとされた事例(最判令和3年1月18日判時1760号2頁)

自筆証書遺言の有効性に関する裁判例です。自筆証書遺言は,日付や本文などをすべて自書する必要があることから,法律上の有効性が問題になるケースが多々あります。裁判では,故人の遺志の尊重と法的安定性のバランスをどうとるのかが問題になります。

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離婚・男女問題
判例紹介:抑うつ状態のために退職し減収となったことを理由とする婚姻費用減額の申立てが却下された事例(大阪高決令和2年2月20日判時2477号50頁)

婚姻費用は事後的な事情変更により,その金額の変更が可能です。話し合いで解決できない場合には,増額調停や減額調停を申し立て,調停不成立の場合には裁判官が判断します。この裁判例は,うつ病により就業が困難になったと主張して婚姻費用の減額を申し立てたものの,裁判所がそれを許可しなかった事例です。

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