相続は事前の準備が大切です!

相続をめぐる争いは,高齢化社会による死亡者数の増加と相続人の権利意識の高まりから,年々増加の一途をたどっています。
そして,当事者が親族であるという特殊性や,過去の人間関係の積み重ねを原因とする紛争内容の複雑性から,いったん争いが生じてしまった場合には複雑化・長期化するという特徴があります。
まずは,自ら相続をめぐる争いを起こさないために,生前に何ができるのかを考えておくことが重要です。当事務所では,皆さまの相続に関する生前準備を,「終活サポート」として,積極的に取り組んでおります。相続についてできることはないかと迷ってらっしゃる方は,お気軽にご相談ください。

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誰がどれだけ相続するの?

相続をめぐる争いを防ぐために,事前準備が大切なことは上記のとおりです。しかし,人の天命は事前に把握できるものではありません。人の死は,ある日突然やって来ます。いつも準備ができているとも限りません。
それでは,遺言書や死因贈与契約がない場合に,亡くなった方の財産は誰がどれだけ受け取るのでしょうか?相続人の範囲と相続分については,民法という法律が細かく規定しています。突然の相続があった場合には,相続人の範囲と相続分を確認しておきましょう。

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相続を放棄した方がいい場合もある?

(1)熟慮期間

相続人は,自分が相続人となったことを知った時から3か月以内に(この期間を「熟慮期間」と呼びます。),その相続を単純承認するか,限定的に承認するか,又は放棄するを選択しなければなりません(民法915条1項本文)。なお,この熟慮期間は,家庭裁判所への請求によって,伸長することができます(民法915条1項但書)。

(2)単純承認
相続人が単純相続を選択した場合,同人は無限に被相続人の権利義務を承継します。相続人が自らかかる選択をしなくても,熟慮期間内にその他の意思表示をしない場合,相続財産の処分をした場合,相続財産を隠匿した場合など,法律上定められた一定の行為をすることで,単純承認したものとみなされます。そのため,相続放棄を検討している方は,これらに該当する行為をしないよう注意が必要です。

(3)限定承認

相続人が限定承認を選択した場合,同人は相続によって得た財産の限度においてのみ,被相続人の債務を弁済し,それを超える責任から免れます。もっとも,自らにとっては何の利益にもならないことから,ごく限られた場合以外に選択されることはありません。

(4)放棄

相続人が相続の放棄を選択した場合,相続による権利義務の承継はありません。相続を放棄した者は,初めから相続人にならなかったものとみなされます(民法939条)。なお,相続の放棄をする場合,相続人が家庭裁判所にその旨を申述する必要があります。

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遺産分割協議はとても大変!

上記のとおり,相続財産は,被相続人の死亡により,当然に共同相続人による共有(または分割債権債務)という法律関係が生じます。これらの相続財産を最終的に誰のものにするのかを決める手続きのことを「遺産分割」といいます。
遺産分割は,相続人全員の協議ですることができます。もっとも,協議が整わなかった場合には,家庭裁判所の調停又は審判で決めることになります。
なお,被相続人は,遺言によって遺産の分割の方法を定めること,または相続開始から5年を超えない期間を定めて遺産分割を禁じることができます(民法908条)。
遺産分割の方法としては,現物で分けるという「現物分割」が原則となります(最判昭和30年5月31日民集9巻6号793頁)。そのほか,遺産を売って金銭で分けるという「換価分割」,共同相続人の一人が遺産を取得して他の共同相続人に債務を負担し,これを後で支払うという「債務負担方式」による分割も認められています。不動産など,実際に現物で分けると問題が生じる場合には,換価分割や債務負担方式が一般的になっています。
容易に想像できるように,相続人同士の仲が悪いと,この遺産分割協議はなかなかまとまりません。遺産分割協議に行き詰まった場合には,調停や審判が必要になる可能性が高いため,お近くの弁護士にご相談ください。解決への道筋を示してくれるはずです。

 



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